お知らせ

2013年8月1日

熱中症予防の塩分補給は必要?

塩「熱中症」の予防法として「こまめに水分・塩分の補給をしましょう」と言われます。
しかし高血圧のため、塩分を控えるようにとの指示が出ている患者さんも多くいます。
また、高齢者は特に危ないなどとの報道で、塩をなめながらお茶を飲む高齢者の方もいます。さて一体、どうするのがよいのでしょう?
スポーツをしない一般の方で、全身の汗の量は、夏で通常1日に1~1.5リットル程度、運動などで多量に汗をかく時で1時間に1~2リットル程度です。
普通の人が1日に汗から失うナトリウム量は多くても2g程度であり、体重60kgの人では、体内に約50gのナトリウムを保持していますので、速やかに補給が必要な損失量とは言えません。
スポーツをしない一般の方であれば、夏の発汗で塩分を失って不調になる可能性は、ほとんどないと言えるでしょう。また、日本人はもともと塩分の摂取量が多いので、(日本人の塩分摂取量は、平均で1日11~12g位です。)食事が普段の様に取れていれば、食事中に補われる塩分量で十分と考えられます。
しかし、食欲が低下し食事の量が十分にとれない人、あるいは、ただの水分が飲みにくく感じるという時であれば、漬物やせんべいなど塩味のあるものと一緒にお茶を飲むのも良いでしょう。
ただし、取りすぎに注意してください。

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