お知らせ

2017年6月29日

熱中症対策と経口補水液

身体が暑さに対応しきれない梅雨明けや真夏等、高温多湿な時季にかけて、気を付けなければならないのが熱中症です。室内外にかかわらず起こりやすいので尚更です。

 炎天下や高温多湿の部屋に居る時に嘔気や頭痛があれば熱中症の兆候なので、早急に涼しい場所への移動や大きな動脈がある頸部・わきの下・大腿部の付け根にある鼠径部の冷却、水分補給等の応急処置を要します。
 この時季での水分補給で注意しなければならないのが、多量の発汗後に水のみを摂ることで、体内の電解質の均衡が崩れることによる痙攣です(熱中症の4分類のうちの熱痙攣)です。これを防ぐ為には、水分と同時に塩分(Na)はじめ電解質の補給が必要です。水分と電解質を同時に補給できるのが、経口補水液です。

 経口補水液は、小腸でナトリウムとブドウ糖が吸収されるに伴い、水も吸収されるという、体の仕組み(共輸送系)から発明されました。タイプとしては、ドリンクタイプ、ゼリータイプ、粉末タイプがあります。ゼリータイプは、高齢者等や嚥下が難しいとされる方にも安全に使用できます。粉末タイプはそのまま飲むのではなく、水で溶かして飲まれるもので、携帯して持ち運ぶのに便利だと思われます。開封後は冷蔵庫保存で24時間以内に飲みきって下さい。

 万一、その場に製品がない場合、次のように即席で作ることもできます。砂糖40g(大匙4.5杯)+食塩3g(小匙0.5杯)+水1L。レモン、グレープフルーツ等の果汁を加えると、カリウムやビタミンの補給もできます。ジュースを材料にした経口補水液の作り方もあります(100%リンゴジュース720ml+水280ml+食塩3g)、分量を変えて100%オレンジやグレープフルーツジュースでもアレンジできます。

経口補水液は、いっぺんに飲まずに、少量を回数多く飲むようにして下さい(1時間に300~500ml)。家庭で作れるので活用できると思います。このような対策をして熱中症を予防しましょう!
熱中症予防

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